ごとう司法書士事務所オフィシャルブログ

2018.07.26更新

最近、遺言や遺産分割に関する相談は増えていますが、実際、家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割調停なども減っていません。

つくづく思うのは、遺産の大きさだけではないという点です。

遺産が1000万円以下でも、普通にもめます。

相続税が発生するような遺産の相続ばかりではありません。

 

昨今の経済事情もあり、いつどうなるかわかりませんから、現役世代のお子様方が自分の子供の教育費、家のリフォーム、車の買い替えなどお金に不安を抱いていることも多いでしょう。

本来もらえる権利のあるものはもらいたい。

そう考えることは自然な流れかもしれません。

愛知県は、特に親御さんがお子さんを経済的にサポートする形が多いと言われます。

 

いつも感じますが、誰かが亡くなって、喧嘩が起こってしまう。

何だが少し寂しい気もします。

 

そのため、近頃は遺言を作ったり、自分が元気なうちに自分の財産をある程度分配する人もいます。

まず何から始めればいいのでしょうか。

最初に自分の財産に何があるかを把握して下さい。次に、自分の残りの人生で使う財産を計算して、残るものを誰に何を残すかを考えます。

これは、具体的に自宅と長男に、預金は、介護をしてくれた長男のお嫁さんになどと書く場合もあれば、預金を長男と長女で2分の1ずつ分けるなどの割合で書く場合もあります。

遺言の内容は自由であるがゆえに、自分の意図を正確に反映させることが難しかったりします。

「全財産を妻○○に相続させる。」なんてシンプルなものであれば簡単ですが。

 

高齢になった方が遺言を書く場合は、注意と工夫が必要でしょう。

あとから遺言の無効を主張されないためにも、あまり複雑な遺言内容は避けた方が無難です。

できるだけ簡潔にわかりやすい内容とすべきでしょう。

誰かに書かされた遺言だから無効だとか、高齢でこんな内容の遺言を理解出たはずがないとか、いろいろと怪しまれても不愉快な思いをしてしまいます。

その辺りのアドバイスは、日々相続や遺言の実務にあたっている専門家の意見を参考にしましょう。

 

不動産を残す場合も、注意が必要です。

もらった人が使えるものならよいですが、使わない不動産は厄介もの扱いされてしまうかもしれません。

売ればお金になると言いますが、誰の助言もなくいちから売却をしていくことは結構時間とストレスのたまることです。

不慣れで不安もあります。

そういったときは、遺言で遺言執行者と言って遺言内容を実行してくれる人に司法書士などの専門家を指定して、相続発生後、遺言執行者が不動産を売却して売却代金を○○に相続させるなどとしてもよいでしょう。

 

遺言は活用方法が結構いろいろあります。

単純に、「○○を○○に相続させる。」といった形式だけでなく上記のようなやり方もあります。

自分の葬儀のやり方や埋葬方法など、直接遺産相続とは関係ないものだって書いたりできます。

今まで私が作った遺言でも、相続人に向けての感謝の言葉を残す方もいました。

結構ドラマチックだったりします。

 

当事務所では、亡くった後のご相続に限らず、生前の贈与や遺言作成など、幅広く相談を受け付けていますので、ご質問等があれば、お気軽にご相談下さい。

 

平成30年7月26日

 

投稿者: ごとう司法書士事務所

2018.06.28更新

サッカーワールドカップが盛り上がっていますが、皆さんはご覧になっておられるでしょうか。

真剣勝負で頑張っている人を見ると、元気をもらいますね。

自分も頑張らなくては。

 

さて、利益相反のお話です。

何かで聞いたことがあるかもしれません。

字のごとく、利益は相反することですが、いったいどういうときにこの問題が発生するのでしょうか。

 

例えば、会社と代表取締役の取引。

会社はそれだけで、ひとつの主体になりえる存在ですから、株主や社長とは別物です。そこで、社長の借金の担保として、会社が所有する不動産を銀行の担保に入れる場合は、利益相反取引になります。この場合は、株主総会等の承認が必要です。

他には、相続の遺産分割で、相続人に親とその子(未成年)がいる場合は、相続人としての立場と子の親権者としての立場があり、利益が相反するので、子に特別代理人を立てる必要があります。また、相続人に成年後見人と成年被後見人がいる場合は、これも相続人としての立場と成年後見人としての立場があり、利益相反で、成年後見人が成年被後見人の代理人となることはできません。成年後見監督人がいれば、その人が遺産分割に関しては成年被後見人を代理します。

親族で構成されている会社など、知っている関係性で行われる取引では、あまり意識しないことですが、いろいろな手続きで形式上利益相反行為だからということを言われることもあると思います。第3者からみて、いかがわしい取引だと外形上疑われるものですから、実質はどうあれ、形式上、承認等が求められています。つまり、利益相反は、実際に不正行為等の取引になっていないからよいという性質のものではありません。結果として、通常の取引になってもダメなんです。法律上承認や代理人が要求されています。

ただし、利益相反取引が一律悪いというものでは決してありません。利害関係人が認めたり、代理人の判断が入れば、何ら問題はありません。

 

不動産の登記で会社が当事者になる時は、私もいつも気をつけるようにしています。

先日も、会社と社長の土地売買がありました。

登記手続き上、会社の役員は登記簿上で明らかなります。ばれてしまいます。利益相反はわかってしまうのです。

そうなると、例えば、株主総会の承認を証するため、株主総会議事録が必要になったりします。

どうしても、こういったケースは、不動産仲介会社も介さないので、契約書の作成等もゆるく考えがちです。注意しましょう。

 

昨今の、相続対策として、こういった会社と社長の売買や贈与といった取引は増えています。

税務署を意識した証拠固めも必要でしょう。

 

平成30年6月28日

 

 

 

 

投稿者: ごとう司法書士事務所

2018.06.04更新

今年度の平成30年は固定資産税の評価替えの年です。

不動産をお持ちの方は4月以降に、固定資産税の納付書や課税明細書がお手元に届いたと思います。

いかがでしょうか。

私が見る限り、名古屋市内に限らず、軒並み価格が上昇している傾向がありました。

一宮でも春日井でも。

 

では、これはいつまで続くのでしょうか。

今は不動産業者さんなどが土地の仕入れである程度強気で買うこともあります。

上場会社などは、銀行のバックアップも違うので、在庫や数字を上げるためにやることもあります。

通常の個人の購入者(投資物件の目的でなく)が、価格を押し上げているというわけではないでしょう。

つまり、一過性な部分もあります。

よく2020年の東京オリンピックまでだと言います。

本来の土地や建物の価値というよりは、それ以外の要素で上昇している可能性は否定できないと思います。

また、都心部と地方の差が顕著になってきてることにも注意が必要です。

空き家問題や所有者不明土地の問題に対し、国がどのような対策を打ち出すか注目です。

 

今、投資物件の融資も厳しくなっています。

スルガ銀行の件がある前から、各銀行は過剰な融資に警戒感を示していました。

そう考えると、以前のバブルと同じ原理で、やはり銀行の影響力は絶大ですね。

 

今、銀行は本来の融資ではなかなかもうからないですから必死です。

保険や投資支度を売り、挙句の果ては、仮想通貨により銀行不要論まで。。。

 

複雑に絡み合った現代では何か一つの原因で事が起こることは珍しく、いろいろな要素が絡み合って起こるのでなかなかプロでも原因をはっきり特定するのは難しいと思います。

土地の価格が上がる理由は、単純ではない。

相続した空き家の売却の際の譲渡所得税の3000万円の特別控除の特例など、税金など総合的に考えて売り時を判断した方がよさそうです。

 

平成30年6月4日

 

 

 

 

 

投稿者: ごとう司法書士事務所

2018.04.28更新

会社の登記の話です。

 

会社の登記って忘れがちではないですか。

昔は役員変更登記が短い間に定期的にあったので、変更したら登記も変えないといけないという認識があったと思います。

でも、役員の任期は株式会社では最長10年です(有限会社はそもそも任期がない。)。

 

そうなると、任期の変更に限らず、住所や事業内容などの変更も誰かに指摘されるまで気がつかないことも多くなっています。

例えば、取引銀行の担当者、顧問税理士さんなどです。

または、許認可の申請の際に、変更後の会社の登記簿謄本が必要となり気がついたり。

会社の登記申請がしょっちゅうあることは珍しいので、都度、司法書士を探し、依頼することも多いはずです。

大きな会社では、事業内容ごとに子会社をたくさん持っていることも多く、常に登記申請のアンテナを張っているでしょう。

 

また、登記申請は、登記原因が生じてから、2週間以内にしなくてはいけません。

それを過ぎれば、過料の対象ですので、ご注意下さい。

でも、必ず過料になるものでもなくその辺りは難しいんですけどね。

 

 

普通の規模の会社は、株主総会なんで、創業以来一度もやったことがない会社がほとんどだと思います。

中小企業のほとんどは家族経営や親族経営だと思います。

そうなると、形式上、株主総会議事録を作成し、外部への提出用で作成する。

でもこれで通常は問題ないと思います。

 

ただし、トラブルになると取り返しがつかなくなることもあります。

最後にものをいうのは、株です。

株をだれがどのくらいの割合で持っているのか。

相続など、将来の株の行方なども見据える必要があります。

 

ご参考までに。

 

平成30年4月28日

 

 

 

投稿者: ごとう司法書士事務所

2018.03.30更新

最近、相続や成年後見といった内容でセミナーの依頼を受けました。

2月に引き続き、明日も行います。

 

この辺りの問題は、知りたくても人にはなかなか聞けない分野ではないでしょうか。

本当の解決方法を探そうとすると、どうしても家族関係や財産について突っ込んで聞かないといけない場面も多いです。

こういうことは、まったく知らない第三者の方が話しやすい内容かもしれません。

 

家族難民、パラサイトシングル、老々介護、介護殺人などのキーワードを目にします。

昔、家族間で相互補完をしてきたものがなくなり、別の方法で補完しなくてはいけません。

でも、限られた税金で国が援助するにも限界があります。

 

いろいろな相談を受ける中で、私の実感としても独り身の人は多いんだなぁと感じます。

子供がいても孤独。

子供に面倒をかけたくないと親が思うケースもあれば、子供が親に関心がない又は自分のことで精一杯になっていたり。

現代は、みんな自分のことでいっぱいいっぱいです。

 

家族の間だけでなく、近所や友達などあらゆる人間関係そのものが希薄になっているので、孤独になり、介護殺人などの悲しい事件も起こってしまうこともあります。

司法書士の場合、法律や各種手続きでお手伝いをします。

どうすれば、希望をかなえられるのか。

本人が望む環境を作り、提供することです。

何が正解なのかわからないくなることも多いですが、やりがいのある仕事です。

 

成年後見がその答えになることもあります。

ひとつの答えを導き出す何かお手伝いができればと思っています。

まずは、どこかの無料相談でいいと思います。

最初の行動からすべては始まります。

 

平成30年3月30日

投稿者: ごとう司法書士事務所

2018.02.23更新

最近は、コンビニでもそこそこおいしいコーヒーを飲めます。

しかも安く。

 

事務所でコーヒーを飲むときは、自分でドリップして飲むようにしています。

別にコーヒー豆にこだわりがあるとかそういうことではないですよ(笑)

コーヒーは全く詳しくありません。

素人です(笑)

 

根詰めてパソコンで作業をしているときに、少しほっとしたいんですよね。

コンビニやスタバに行けば、おいしいコーヒーが簡単に手に入るかもしれません。

でも、コーヒーができる工程を一つ一つ自分ですると少し落ち着くという感じでしょうか。

うまく言えませんが。

 

お湯を注ぎ、立ち上る香りを楽しんで、少し待った後に、さらに注ぐ。

無心でそんな作業をしていると、一息つけるんですよね。

きっと。

無心になる時間って大切です。

だから機械も使いません。

そういう目的ではないので。

ちなみに車の運転をしていても同じです。

ラジオや音楽をあまりつけません。

車の運転は、考え事や無心になる時間に最適だからです。

 

何でも便利な世の中ですが、アナログな感じを楽しむのは大切な時間です。

趣味の世界で多いと思いますが。例えば、クラシックカーにあえて乗る人達とか。

今は不便さにお金をかけることだってあります。

農業体験とか。

 

最近のIoTとかAIとかの話を聞いていると、人の考えることや行動は同じなんだなとあらためて思います。

これからは、人の行動がデータ化されて、AIによって把握されてしまいます。

良し悪しはあるとして、この流れは止まらないでしょう。

司法書士という仕事に限らず、あらゆる仕事は、この問題と真正面から向き合わなければ、10年先はどうなっていることやら。

自分の子供に、何を伝えるべきなんでしょうかね。

最近の子供は、習い事が多いようです。

水泳、英語、ピアノ、サッカー、公文などなど。

何が必要で何が不要なのか。

親が楽しているだけではないのか。

 

AIを使う側の人間にならなければ、仕事はなくなると言われます。

そう考えると、確かにこれから向かうべき方向が少し見える気もします。

いろんな分野でこの流れがあることに気づくと、何だか愕然とします。

自分の知らなかったことが多く、何だか取り残されたような気がして。。。

高度で複雑化した現代で起こる出来事を、人の頭だけで解読することは難しいんでしょう。

今は何か起きても原因がわかりにくいです。

いじめだって、株価の変動だって同じです。

昔のような単純な社会ではなくなっています。

 

確か、10年以上前にコンピュータが人の頭(人知)を超えたと聞きました。

既にコンピュータがやることを人は予測できないそうです。

私たちはAIがもたらす結果だけを享受する世界がまっているのでしょうかね。

 

森を見ながら木を見るようにしないと、進むべき方向性を間違えますね。

 

平成30年2月23日

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: ごとう司法書士事務所

2018.01.31更新

実は、遺言は作成しただけで安心はできないこともあるんです。

遺言を作った人の想いを実行する人も定めておかないと、あとから相続人が自由に相続内容を変更することができてしまうことがあるのです。

 

そこで登場するのが、遺言執行者です。

この人は遺言の内容を相続人に代わって確実に実行する役目の人です。

預金であれば、銀行に対する解約払い戻し手続き、株式であれば、証券会社への株式移管手続きなど、およそ遺言に書かれている内容を粛々と実行するのが仕事です。

各種手続きを相続人に代わって行い、遺言に従って各相続人に遺産を分配する作業をします。

 

では、そもそも遺言があるのに、本人が亡くなった後、相続人で遺言内容と異なる遺産の分け方、いわゆる遺産分割協議ができるのでしょうか?

実務上は、相続人全員の同意があれば、可能だと言われています。

つまり、遺言者の想いとは別で相続人全員が結託すれば、自由に遺産の分け方を決められるのです。

そこで、遺言執行者が重要な意味を持ってきます。

 

遺言執行者がいる遺言がある場合、遺言執行者の同意がなければ、勝手に相続人サイドで遺産分割をすることができません。

つまり、遺言執行者が遺言に関する番人になるのです。

相続人が自由に遺産分割ができないようにします。

何のために遺言を書いたのかわからなくなるので、一般の感覚でも当たり前と言えば当たり前ですが、見落としがちな点です。

 

遺言は、単純に作成するだけなら簡単かもしれません。

しかし、どのような意図で、どのようなものを作るのか。

遺言が無効にならない形式的な要件だけに気をとられて、そこを見誤ると、まったく無意味なものを作ってしまうことになります。

ご注意下さい。

私も、ご依頼を頂き遺言書の作成及び遺言執行者になることがありますが、常に意識している点です。

 

昨今は遺言に関する情報があふれていますが、自分で作成したものは自己責任になってしまいます。

仕事柄、残念な遺言を後から拝見することもあります。

 

相続関係のご相談を受けていると、世代間のギャップも常に感じます。

今ご相続を迎える世代の方は、感謝の気持ちをすごく持っている方が多いなと感じます。

戦時中の体験がそうさせるのかもしれません。

何かお金を払ってお願いするにしても、お金を払うからやってもらって当然、という感覚ではなく、単純に誰かに何かをやってもらったことに感謝しているような気がします。

80歳以上の高齢の方から10代の若い方まで、いろいろな相談を受けていると、いやでも感じてしまう点です。

時代の流れですから、今の世代が悪いというわけではありませんが、変わってはいけないことのひとつではある気がします。

 

遺言に限らず、相続に関する問題は、そういった世代間の感覚の違いが、トラブルの原因のひとつになっていると思います。

合理性や効率、スピードが要求されがちな時代ですが、根詰めていると、周りが見えなくなりますし、視野が狭くなりがちです。

高速道路ばかりを走っていると自分が壊れてしまうかもしれません。たまにはサービスエリアで少し休憩する時間を持てるといいのかもしれませんね。

そういう時間は、きっと無駄ではないと思います。

 

平成30年1月31日

 

 

 

 

投稿者: ごとう司法書士事務所

2017.12.30更新

今年も一年ありがとうございました。

 

不動産の売買、離婚財産分与、相続手続き、破産、会社設立、各種会社登記、遺言書作成など今年も様々な案件のご依頼を頂きました。

どれも同じ案件はありませんでしたが、無事すべて完了できたことにひと安心しています。

 

最近は、困難事例と言いますか、一筋縄ではいかない案件のご相談もいただきます。

どれもマニュアルや少し調べてぐらいではなかなか対応できず、事務所にご相談に来られます。

 

問題の解決は、法律を当てはめるだけではできないことも多いと思います。

人には感情もありますし、また法律と一般の感覚との乖離もあります。

裁判所のように事実に法律を当てはめてジャッジをするだけでは、問題の解決はできないことも多く、むしろそういった案件でこそ専門家の重要性がでてきます。

 

例えば、相続。

遺産分割でのトラブルにしても、相続税をある程度前提にしないといけないことも多いと思います。

また、相続による不動産の名義変更がある場合、どの人の何の書面が必要なのか。

そういった、各種手続きもわかっていないと、きちんとしたアドバイスはできません。

もう一回、その人に書面がもらえる保証はありませんから。

裁判をすれば勝てるというかもしれませんが、どうでしょう。

多くは、それに要する費用や時間を考えれば、現実的ではないのではないでしょうか。

裁判はあくまで最後の手段です。

裁判というゴールを見据えた、解決への組み立てが必要なのです。

 

これだけ高度に複雑化した現代では、ひとつの専門分野だけでは解決しない問題が多くなりました。

そういった意味で、司法書士だって、法律や登記だけにとどまらず、税金や社会保険、ファイナスの知識は不可欠だと感じています。

今後は、どの司法書士に依頼するかで結果が違うことが多くなるのではないでしょうか。

依頼者の方の求めるレベルも上がっていますから。

 

私自身、来年もそういったアンテナを張りつつ、自分に足りないものを身につけながら精進していきたいです。

 

平成29年12月30日

 

投稿者: ごとう司法書士事務所

2017.11.10更新

最近は、人間関係が希薄だとか言われる場面が多いですが、いろいろな人の話を聞くとあながち間違っていないのかなと思うことがあります。

 

個人の権利意識が高まりにより、自分の権利を主張して何が悪いみたいな感覚の人と、昔ながらの慣習みたいなものを前提にする感覚で食い違いが生じます。

例えば、相続。

親の面倒を当たり前のように見て苦労してきた長男と法定相続分を主張する二男。

 

こうなると、一気に喧嘩になります。

これは世代間の違いに限らず、起こっている気がします。

感情的なものも加わり、収拾がつかなくなることがあります。

 

この前提からすると、何事も事前に自分の権利を確認して準備をする必要があります。

用意周到に。

相続対策、不動産の売買契約、これらには上記が当てはまります。

 

相続が起こったと時にトラブルにならないように、かつ相続税や費用負担が少ないようにしてあげる。

不動産売買後に、建物に不具合が発見された時、お金を払ったのに名義変更ができなかった時などのために、売買契約や物件引渡しを理解する。

共通しているのは、一生のうち1度か2度経験するぐらいのことであり、みんな初心者なのです。

また、金額的に高額になることも多く、絶対に失敗が許されない点です。

自分たちだけで処理しようとすると、ここに一番危うさがあります。

 

また、法律だけにとどまらず、各手続きにも精通している必要があります。

相手がいつも協力してくれるとは限りませんので。

一度で完璧に手続き書類を準備しないと、次は相手が書類を準備してくれないかもしれません。

次はないです。

 

トラブル事例の相談を受けていると、つくづくそう思います。

だから司法所書士は、最悪のケースを想定して検討し、準備します。

この辺りのさじ加減は経験則からくるものだと思います。

 

みんなが少しずつ我慢して、平穏に終わるのが一番なんですけどね。

 

平成29年11月10日

 

 

 

投稿者: ごとう司法書士事務所

2017.10.04更新

人が会社を作る理由はいろいろです。

 

かっこいいから。

仕事をするなら会社でしょう。

何となく税金が安くなりそう。

 

どれも間違っていないと思います。

ところで、いろいろ設立理由がある中のひとつに、対外的な信用と事業の継続性があります。

 

ある人が個人で飲食店を開いて商売を始めます。

いわゆる個人事業主です。

夫婦で頑張ってうまくきりもりをして、売り上げも軌道に乗ってきました。

口コミで評判も広がり、雑誌の取材も受けました。

順調そのものです。

 

そんな時に、ある日突然、旦那さんが倒れてしまいました。

開業当初の無理がたたったのかもしれません。

 

この段階で銀行の融資を受けていたり、仕入れをしていた取引先は、この事態を取引の点からどう考えるでしょう?

 

毎月の返済はだいじょうぶかな?

売掛金は払ってもらえるのかな?

 

仮に、不幸にも旦那さんが亡くなってしまった場合、よりその懸念が現実味を帯びてきます。

個人でやっている限り、相続の問題になってしまうからです。

生前やっていたものは、旦那さん個人で借りていたり、取引をしているので、通常は負の遺産(旦那さん個人の借金)がある相続の形になります。プラスの財産も勘案して、相続人に相続放棄をされれば、連帯債務や保証人でもいなければ、回収不能となり、不良債権になってしまいます。

相続人がいるとしても、実際に返済してもらうまでに遺産分割等で時間がかかってしまうことが多いので、その間待っていられないこともあるでしょう。でも返済をしてもらうために自分で裁判をしますか。裁判をすれば、通常、時間とお金がかかります。こういうケースではいかに素直に払ってもらうかが大切で、感情的なものに流されないことも大切です(結果としての経済的な損得を考えることが大切)。この手の賢い解決策は、また別の機会があればお話ししたいと思います。

 

今回、仮に会社で旦那さんが社長としてお店を運営していたらどうでしょう。

わかりやすくするため、株式の相続の問題がなく(社長と株主が別人)、借金に保証人や連帯債務者等もいないと仮定すれば、事業はそのまま滞りなく続けることが十分可能です。

会社が借金をしているので、代わりに引き継ぐ人(代表取締役つまり社長)さえいれば、その人が代わりに売上を上げて返済すればよいだけです(社長の経営手腕の差は別として)。会社が借り入れや取引の当事者です。会社と社長はまったく別ものです。会社の借金は会社の借金であり、社長の借金ではありません。また会社は人ではないので相続も起こりません、起こるとすると個人株主の相続です。

上場会社のような大きな会社をイメージすれば、わかりやすいでしょう。

社長が体調不良で交代することはよくあります。

でも、次の社長さえ用意すれば、会社は問題なく続いていくものです。

そういう意味では会社は株主のものです。株主が社長を選び、実質的な経営をすることが可能なのです。

だから個人の大株主に相続が起きた時が大変なのです。この点も別の機会にお話しします。

 

起業したばかりの会社では、社長が100%株主の場合も多く、上記がそのまま当てはまらないかもしれませんが、会社と個人の基本的な関係性はおわかりいただけると思います。

 

また、会社を作るには費用たってかかります。

設立後、売り上げがなくても法人税を納める必要だってあります。

資本金だっていくらにしているかを見られます。

ようは、この事業に対していくら用意して、いくらつぎ込んでいるのかです。

 

どんな商売でも同じでしょうが、開業当初から軌道に乗せるまでが1番大変だと思います。

そんな中で、経営者の覚悟が試される場面はあると思います。

24時間、365日仕事のことを考えなくてはいけないことも多いでしょう。

プライベートな用事より仕事を優先させないといけないこともあるでしょう。

本気度を見るというのは、こうした状況に耐えうるかという判断材料にもなります。

人間は口で言うことより行動で評価されることが多いので、本気度が伝わる客観的な状況を示すことが大切かもしれません。

 

こうして考えると、会社を維持していくことは本当に大変ですね。

統計上も、設立後3年以内でほとんどの会社はなくなってしまう、もしくは、放置されてしまっているようです。

休眠会社は別として、活動してる会社が何年も存続していけることはすごいことです。

人を雇い、売上を上げて、税金を納めて利益を確保する。

自分で起業してみると、こういう意味での老舗会社の偉大さをしみじみ感じます。

 

次回は、具体的にどのような会社を作ればいよいかを法律と登記の観点からお話しします。

 

平成29年10月4日

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: ごとう司法書士事務所

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